12月のラウンジ
2017.12.08 07:29|ラウンジ|




(最初にあやまっておくのですが、読了してまもなく身近な子供におゆずりしてしまいました。面白かったのに、再読しないとちゃんとした紹介が書けません…)
ジュリは、くねくね踊るような二本のしっぽをもつ妖力のある猫(猫又)です。なにかと災難にみまわれるコーギー犬チャルくんが、見つけたり、おぶさったり、慈しんだりの魂を、いっしょにすくってくれる頼もしい存在になっていきます。でも、そのジュリにもなにか深い秘密があるようです……
温かさと切なさとが入り混じったようなストーリーに、はしもとえつよさんの絵がぴったりです。


あしべ8号は、これまでの創作誌形態を振り切ったものになりました。今出さねば! という気迫が伝わってきます。けれども気負いすぎることなく、今を生きる子供たちへ、わかりやすく伝えたいというのを基本にしています。全漢字にはひらがなをふり、小難しくなりがちな維新を、薩摩ならではの視点からつづっています。イラストや地図もふんだんに差し込んであります。留学ひとつ自由ではない時代の留学生名簿は、とくに貴重な資料になると思いました。
余談になりますが、小学生のころ「偉人偉人」と云われると、とてもうさん臭さを感じていた大塚です(漢字の読みにめっぽう弱かった腹いせもあるのでしょう) そんなわたしもぐいぐい楽しく読ませていただきました。




みるちゃんとレイくんは、もともと、遠い宇宙の果てで生まれたひとつの魂でした。願いをかなえるため一旦は別れて、地球へやってきたのですが、みるちゃんはそのことをすっかり忘れていました。そこでレイくんは、みるちゃんの地球での「あたりまえ」を変えていくことにしました。みるちゃんはレイくんの光で自分の役目を思い出すのです――
作者の小林典子さんは、ご自身の心のあり方について20年間悩み、独自で学び続けられてきました。この物語も典子さんしか書けないかけがえのないものですよね。愛情のこもったイラストもぜひ多くの方のもとへ届きますように。
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小林家さま、もりなつこさま、国土社編集長さま、はしもとえつよさま ご恵贈ありがとうございました。
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